2020年3月8日日曜日

[読書感想文]バイリンガルを育てる

バイリンガルを育てる

まとめ

英語教育やバイリンガル教育が専門の湯川笑子博士が自分自身の二人の子供にバイリンガル教育をさせたときの記録集。体験や観察をもとに論文も書いているようであり、詳細な記録は参考になる。

教育内容として大きく目をひかれるのは下記のような事柄

  • 子供には常に英語で話しかける。
  • 幼少期に英語の本の読み聞かせを毎日30分から2時間程度
  • ネイティブなEnglish Speakerと多くの交流があり、自宅にホームステイさせたり等、子供をInternationalな環境においていた。
  • 子供は幼少期に海外で教育させた。
    • 長男。4ヶ月-1歳半と5歳5ヶ月-5歳10ヶ月までハワイ、6歳-8歳ころにスウェーデンの幼稚園、学校に通う
    • 長女は4歳-5歳ころにスウェーデンの保育園に通う

感想

おうちでバイリンガルおやこえいごなどを読んだときも同じ感想を抱いたが、やはり親(特に母親)の尋常でない献身ぶりが目を引く。毎日2時間も英語の本を読み聞かせるだけでも、尋常でない気力が必要だし、ましてや海外に引っ越して現地の教育を受けさせるなどというのは並々ならぬ覚悟がいるだろう。著者の場合は、自分の研究テーマと同一していることもあり、仕事のキャリアと英語教育のメリットを同一化させられたのも大きな要因であろう。

参考にはなるが、一般的な日本人にとってすぐさま真似できそうな実践はなさそうである。また、結局この本で行ったバイリンガル教育の結果、成人した子どもたちがどのような英語力・日本語力が身についたのかが不明なのも実践の効果を伺い知れる情報がなく残念ではある。



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